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卒業生訪問OB & OG

卒業生訪問

Vol.22 タップダンサー 江口 祥子さん(19回生)

 中学校の吹奏楽部でフルートを担当してからフルートに興味を持ち、高校進学も音楽部の活動がすごく盛んな「北高」を希望。しかし、当時の高校入学は総合選抜制だったので、合格はできても、明石市内のどの高校に入学できるかはわかりません。「音楽部に入りたい! としておけば北高に入学できる可能性が高い」という噂話があり、その言葉を伝えたそうです。(全くの噂の様です)その甲斐あって!? 北高に入学。そんなエピソードをお持ちの卒業生「江口祥子(えぐちしょうこ)さん」にお話しを伺いました。
 北高に入学し音楽部に入部したものの、必ずしもフルートが担当できるとは限りません。希望が集中するとオーディションがありますが、フルート希望は二人だったので、無事フルートを担当することになりました。喜ぶのもつかの間、音楽部の練習は毎日とてもハードでした。朝7時半までに登校し、晴れていると北側の土手で朝練。遅刻をすると30分正座。そのため寒い日も雨の日も自転車で約40分の道のりを必死に漕いで、4階まで駆け上がり楽器をもって練習へ。定期試験で赤点をとると1週間練習は休み。試験後、先生に結果を聞くのがドキドキでした。
 高校時代から「宝塚」が好きでTVで見たり、鑑賞に行くこともあり、いずれは舞台に関する仕事をしてみたいな。と思ったこともありましたが、はっきりとした目標はありませんでした。卒業が近づき、進路の選択の時が来ても、勉強が嫌いで進学は考えられないし、専門学校で学びたいこともなし。でも就職は少し先かな。「とりあえず放置でいいです。」なんて答えていたかも。卒業後は神戸でアルバイトをしていました。そして、友達の誘いでダンス教室に通うようになり、プログラムの一つにタップダンスがありました。一般のダンスは上手くできているのか良くわからなかったけど、タップは音がでれば「鳴った!」、リズムに乗れていると「出来た!」という成功体験のような感覚で、タップに興味が沸いてきました。担当されていたのは、関西でタップの父と称される「宅原浩一先生」。通っていた教室では週に1度だったので、先生が担当されている他の教室にも出向き、さらにタップの道にはまっていきました。練習は10年以上やっている方と一緒にすることもあり、「よし、すぐ覚えてやる!」と思い、通学電車の中でも足を動かしながら復習。周りの方からすると「なんか変な奴」と思われていたかも…。
 タップには大きく分けて@上半身の動きや表現も重視するミュージカルや劇などで使われる「シアタータップ」と、Aリズムにこだわりダンスというより楽器を演奏するようにステップを踏む「リズムタップ」があり、宅原先生はシアタータップ派で、先生のお弟子さんが中心に教えておられる関西は大半がこの「シアタータップ」です。

 刺激が欲しく、もっとタップを学びたいと二十歳で上京。9年間バイトをしながらタップの幅を広げていきました。自身のスキルも上達し、クラスの指導も手伝うようにまでなりました。途中、何度かニューヨークへも渡り、本場のタップも経験しました。
 東京では「リズムタップ」が気に入り、「シアタータップ」が少しダサいと感じることもありましたが、年齢と共に「シアタータップ」の良さを改めて実感しています。日本人なら若いころポップやロックが好きでも年齢と共に演歌が好きになる!って感じですかね!?
 その後、関西に戻り、大阪、神戸で教室を開設。現在は西明石を拠点に数か所でタップ教室を開かれています。教室には幼稚園年少者から77才まで幅広い層の男女が通われていますが、ティーンズから30才前後の生徒さんは少ないです。靴や専用のマットなどが必要な点、費用が掛かるのではないか? すごく難しいんじゃないか? と勝手に皆さんがハードルを上げているのかもしれませんね。タップダンスを見る機会が少ないのも残念です。時々ドラマや芸人さんがされている場面を見る機会があるかと思いますが、タップダンスのドラマや、人気スターがタップをしてくれると人気が出るかもしれませんね。ちなみにジャニーズメンバーの一員も指導したことがあるんですよ。
 先日、衣川コミセンで体験教室があり、88才のおばあちゃまが参加されていました。終了後、私のもとに来られ、「小学校2年生の時に親に連れられ大阪でタップを目にしました。それ以来ずぅーとタップのことが気になっていましたが、タップに触れる機会がなく、今回体験できて、子供のころからの憧れのタップに触れて夢がかなった。」と嬉しそうに話してくださり、タップを続けてきて良かったな。と改めて実感しました。


後輩の皆さんへメッセージ

 高校では正直勉強はできなかったけど、音楽部に在籍したことで、沢山の思い出と先輩とのつながりを得たことが最大の強みです。50周年の式典でサクソフォン演奏された石田さんのお誘いで、舞台セッションをさせていただいたり、明石の吹奏楽団にも先輩がおられ、そのつながりで活動の場を広げることができ、多くの方にタップに触れていただく機会を得ています。まさに人生は一つ一つの出会いです。様々な寄り道をしながら歩んできましたが、今このようにタップダンス指導者になっています。
 「若さは武器」だと思います。興味のあることがあれば、人に笑われる様なことであっても、心の中でくすぶっているなら、とりあえずチャレンジしてみたらどうですか!

江口さんのホームページ
TapDanceTeam mono-moon
https://monomoon.amebaownd.com/


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