ご紹介する卒業生は、クラリネット奏者の吉本沙矢さん(34回生)です。
吉本さんは、自宅で「よしもとクラリネット教室」を開き、個人レッスンの講師を行うほか、ヤマハ管打楽器インストラクター、日本ウインドアンサンブル『桃太郎バンド(岡山初のプロ吹奏楽団)』の楽団員、4人の演奏者で構成されたクラリネットアンサンブル「tantanto」のメンバーなどフリーランス奏者として幅広く活躍しています。
「tantanto」は、ヤマハの最上位モデルYCL-SE Artist Model(アーティストモデル)を持つ4名が、日本を代表するクラリネット奏者、藤井一男氏の声掛けにより集まり2016年4月に結成。なんとこのクラリネット、吉本さんも出会った時に「こんなの今までにない!」と感動するほどのもの。クラリネット奏者なら、誰もが心動かされるモデルを「4人で合わせたらもっといい音になるよ。」と、藤井氏は4名の奏者を引き合わせたそうです。(実は明北卒業生からもう一人35回生竹内久くり 力さんがメンバーに入っています)「気軽に、多様に、楽しめる音楽を」をモットーに活動中。関西を拠点にカフェやイベントでのステージ、さらにはクルージングと様々な場所で、非日常の世界へといざなってくれます。誰もが楽しめるようにと編曲された楽曲を、今までにない透き通ったサウンドで奏でられるのは、tantanto唯一と言えるでしょう。
ところで、吉本さんとクラリネットとの出会いは、小学4年生まで遡ります。小学校の吹奏楽部でトランペットに魅力を感じていたけれど、他の同級生が上手に吹けていたので断念。キラキラとしてかっこいいサックスも、同級生の方が上手…。吉本さんに残された選択肢は、クラリネットとパーカッションでした。「打楽器は音楽会でできるしなぁ。」と考えた吉本さんは、なんと消去法からクラリネットとの道を歩み始めたのです。そして、中学は吹奏楽部、高校は音楽部に所属。一般の人が見ていても分かるように、吹奏楽部の活動量はかなりのもの。吉本さんご本人も「吹奏楽は中学で辞めようと考えていた。」と、決して楽しい毎日だけではなかったと語りました。
高校時代の思い出は?と、伺うと「やっぱり部活動かな!」と眩しいくらいの笑顔を浮かべます。高校生になると、外部の講師、音楽大学へ進学した卒業生など、学校以外でも様々な先輩との出会いがあり、その後のフリーランス奏者としての道が切り拓かれていったそうです。
現在、インストラクターや講師といった顔を持つ吉本さんですが、ご本人の目標はプロオーケストラの楽団員となり、オーケストラで演奏すること。貪欲な「プレーヤー」であることを目標としているそうです。そして、自身がプレーヤーとして吸収したものを、自身が受け持つ生徒達にも伝えていきたい。ただ教えるだけの教室ではなく、いずれは生徒が人前で演奏する舞台を用意し、「思いを乗せた演奏」の中で更なる成長をして欲しいそうです。最後に「良いプレーヤーであり、良い先生になりたい。」と強い思いが伝わる言葉をいただきました。
広い駐車場を構えるクラリネット教室は、10代から50代という、幅広い年齢層の生徒さんが学びに来ています。コンクール、音楽大学の受験を控えた学生や、社会人、主婦、立場も目的も様々です。中には初心者の方も。「もっと上手になりたい」「新しい趣味を始めたい」「すっかりクラリネットが学生時代の思い出になってしまった」など、教室へと足を運ぶきっかけは人それぞれのようです。
この記事を目にしたあなたも、いいきっかけかも…。吉本さんとクラリネットを吹いてみませんか?
【tantanto1stアルバム発売中!】
昨年11月、1stアルバム「tamatebako」がリリースされました。楽曲は全17曲。通勤に、お料理中に、リラックスタイムに、と気軽に楽しめるように編曲された楽曲たちです。(妊婦の)取材者が胎教に聴いていますと、お腹の中でポコポコと胎動を感じます。赤ちゃんにも届く、楽しく優しい音楽です。*発売方法などは次へお問い合わせください。
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