今回ご紹介する卒業生は、昨年の創立50周年記念式典において素晴らしい演奏をしていただいたピアニストとして活躍する33回生の坂本彩(さかもとあや)さんです。
日本各地で演奏活動を行いながら、2020年からは明石文化国際創生財団のプロジェクト「明石クラシック」のプロデュースを務め、様々なアーティストを明石に招いてコンサートを開催されています。また、日本に帰国した2019年には母校の東京藝術大学の講師に着任し、2022年4月からは京都市立芸術大学、大阪音楽大学、神戸女学院大学でも教鞭を執っています。その他、地元にも生徒さんがいて、坂本さんの受け持つ生徒さんは、全国に56名!先生としても活躍されています。
坂本さんは高校時代、月に3〜4回ピアニストである2人の先生に大阪でレッスンを受けていたそうです。そこでは、実際にピアニストの先生が演奏し、それを自ら感じとり、感じたものをピアノで表現するなど、プロのピアニストから考えるきっかけを得て成長されたようです。「心も頭も柔らかく、やればやるほど伸びる」そんな時期にプロのピアニストに習ったことは特別だったと語られました。
また、高校生の頃、「ピアノは好きで、これからも上手になりたいという思いがあった。」この思いから高校3年生の時に、将来も音楽の道で生きていこうと決意。音大への進学が大きなターニングポイントだったと、高校時代を振り返りました。
音大へ進学した後も、北高との繋がりは続いていて、北高を卒業した2007年の春には音楽部の定期演奏会にゲスト出演し、音楽部の皆さんと共演されました。大学4年生の教育実習の際にお世話になった先生には、大学卒業後の進路の相談にのってもらったり、演奏会に足を運んでもらったり、今では仕事の後にこっそりゴルフを教わったりしているそうです。
「自分が高校生の頃は全然分からなかったけれど、高校生って思ったよりも純粋で、感性豊かで、未知の生き物だなと感じています。心もまだまだ成長段階なので、皆さんには高校生である今を大切に、美しいものを見たり、人付き合いから学んだり、心動かされる体験をたくさんして欲しいと思います。
また、実際に学生と接する中で、何でも『はい』と受け入れる学生が多く、少し物足りなく感じる場面が多いですね。というのも、海外の学生は主張が凄く、自分の意見を積極的に言うのです。ドイツ留学でそういった環境にどっぷりと浸かってみて、日本はとりあえず型にハマるというパターンが多いな、と改めて感じました。皆さんはまだまだ未完成なのだから、失敗を恐れずにいろんなことにトライして欲しい。いきすぎてしまった時には周りの大人が正してくれます。それは、学生ならではの特権です。社会人になるまでに色んな経験を積み重ねて、豊かな大人になってもらいたいですね。
最後に、語学の習得からも感じたことなのですが、10代の頃から海外に出た友人たちは言葉がとても上手でした。私は22歳でドイツに行きましたが、それは遅くもなければ、早くもなく。でも、早くから海外に出た人と比べると、語学の成長のスピードが全然違ったのには驚きでした。語学はほんの一例ですが、10代のうちに吸収できるものって宝物なのです。高校生でいられる今を大切に。」とメッセージをいただきました。
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【坂本彩 ピアニスト公式サイト】
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